公開日 2026年11月3日

深掘り|2026年11月号

お助け隊サービス、★取得の支援まで広がる 実証15社のうち専業は3社

お助け隊サービスは、中小企業向けに監視・駆けつけ・保険をまとめて安く売る、IPAが登録するサービスです。導入は約10,900社(2026年3月末)。IPAは9月、取引先のセキュリティを★で示す制度の取得までを支援する新しい型の実証を、15社に出しました。

いま登録されているのは50社・97サービス

登録日の年1類2類
2021年6-
2022年8-
2023年19-
2024年82
2025年1615
2026年176

2類は、監視を強め、定期的なコンサルを加えた上位の型で、2024年3月にできました。2025年は1年で31サービスが登録され、2026年も10月までに23サービスが加わっています。

97サービスのうち47は、対象の地域を絞っています。地域を絞る25社のうち8社は、愛知・岐阜・三重など東海の県だけを対象にする会社です。東海は2022年3月、取引先の小島プレス工業が攻撃を受け、トヨタの国内の全工場が止まった地域です。

売っているのは地元の事務機・通信・電力の会社

地域を絞る会社には、四日市事務機センター(三重県の北勢・中勢)、フォーバルアスカ(旧社名は奈良事務機)、中部電力ミライズ、コスモテレコム(山形・宮城)、鈴与システムテクノロジー(静岡)などが並びます。全国向けでは、NTT東日本・NTT西日本、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、大塚商会、SOMPOリスクマネジメント、MS&ADインターリスク総研、大阪商工会議所が登録しています。

上場しているセキュリティ会社13社のうち、登録しているのはブロードバンドセキュリティだけです。

新しい型は★の取得までを請け負う

1 課題を見える化★の要件ごとに対策の状況を診断し、改善計画にまとめる
2 対策を進める推奨のITツールを入れ、規程・手順書・教育を支援する
3 ★を申請する要件を満たしたかを確かめ、申請書づくりを支援する

★3の要件には、規程づくりなど会社の仕組みの対策が多く入っています。いまのお助け隊サービスを入れていても、★3の要件の一部しか満たせません。そこで新しい型では、監視の道具に加えて、コンサルと教育をまとめて売ります。実証は最大1年で、IPAは2027年度末までの制度化を目指しています。

実証を受けた15社

会社契約額
SOMPOリスクマネジメント1億円
NTTデータ9,999万円
大阪商工会議所9,980万円
三井物産セキュアディレクション9,976万円
リコージャパン9,971万円
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン9,961万円
オプティム9,939万円
NTTRiskManager9,929万円
フォーバル9,842万円
アクシス9,741万円
GMOサイバーセキュリティbyイエラエ9,552万円
セキュアイノベーション9,281万円
ちばぎんコンピューターサービス8,989万円
NTTドコモビジネス8,344万円
イシマル6,856万円

契約は2026年9月11日、合わせて14.2億円です。いまのお助け隊サービスも登録しているのは、SOMPOリスクマネジメント、三井物産セキュアディレクション、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、アクシス、大阪商工会議所の5社です。残りの10社には、NTTデータ、リコージャパン、ちばぎんコンピューターサービスなどが入っています。

★の診断や規程づくりは、これまでコンサルの仕事でした。新しい型では、それを中小企業に営業網を持つ事務機・通信・保険の会社が売ります。こうした会社では、★の要件を中小企業に説明できる人が要ります。監査やコンサルの経験者にとって、地方で働ける新しい行き先です。